かがやき+1 平成18年12月
2006年12月27日

この「かがやき+1」では、子どもたちの姿を通して、保育者が、保育の中で感じたこと、考えていること、大切にしていることをお伝えしていきます。 今回は   

次はどのまちにいってみようかな?

です。

12月に、子どもが考える行事の日がありました。今回の行事では、日々の子どもたちの遊びのおもしろさや、子どもたちの楽しい世界が拡がっていくといいなと思い過ごしていきました。 子どもたちは同年齢の生活を二ヶ月ほどしていました。(11月上旬〜2学期いっぱい) そこで子どもたちは想像の世界で、イメージを膨らませて何もないところで動物や虫だけではなくさまざまなものになったりと、なりきって体で表現したり、箱や廃材を使ってつくったり、お店をひらいたりと楽しんでいる姿がありました。子どもから「ゆめのまちをつくりたい!」という言葉もあり、どこまでも膨らむ子どもたちのイメージの世界の「まち」をつくって楽しむことにしました。 お客さんが来るたびに、そのお客さんの注文やリクエストを毎回一人ひとりがさまざまな姿になりきってこたえてくれる、もも・あかのこ(年少児)の「げんかんのまち」。 みんなでまちをまわり、ちがうまちのこも一緒に歌ったり、まちでのおたのしみをたのしんだり、そのおたのしみでもお客さんみんなが笑顔になれてお客さんとまちのこたちの一体感が感じられるあおのこ(年中児)の「かぜ・もり・さーかすのまち」。 何度行っても、いつ行っても、お客さんのリクエストにこたえ、自分たちで考えていろんな子のアイデアがつまったまちを拡げていくきいろのこ(年長児)の「ふしぎなことがおこっちゃうまち」。 このように「まち」といっても、どのまちをとっても子どもたちが考え、遊ぶ中でイメージはどんどんどんどん膨らみ、なりきり方もお話も一人一人のアイデアが混ざり合いおもしろい世界がつくられていきました。行事の日も、保護者のみなさまが一緒にお客さんとして参加してくださることで、お客さんが変わるごとに子どもたちのなりきり方もかけあいもかわったり、まったく同じではなくどんどん変わっていくおもしろさも一緒に味わえたのではないかなと思っています。その後も子どもたち同士で、いろいろまちを行き来し遊び楽しんでいる姿が見られていました。 では、年齢ごとの楽しいまちのイメージが拡がっていった子どもたちの「まち」をどうぞ想像しながらお楽しみ下さい!

もも・あかのこ(年少児)『げんかんのまち』

もも・あかのこは、玄関を通るとエレベーターがあっていろんな場所に行けちゃうんだよ!というアイデアから、玄関を木箱でつくり、そこには、チョコレート山があったり、そこでおいしいものを食べたり、海ではみんなで水の中にプクプクともぐったり、乗り物乗り場でダンボールでつくった電車にのれたり、その電車ではどうぶつ駅や、うみ駅や、お店屋さんの駅に連れて行ってくれました。 もも・あかのこの「げんかんのまち」では他にもいろいろなお店がオープンしました。お化粧やさんでは、ダンボールにクレヨンでいろんな色がぬってありくじ引きをひいてあたると、そのいろんな色を指につけて口紅をつけてくれたりほっぺたにつけてくれたり素敵に変身させてくれました。 その近くではバス電車も走っていて、「○○屋さんまで連れて行ってくださ〜い!」とお願いすると「はい、しっかりつかまってくださいね。」とガタンゴト〜ンと音をたてて連れて行ってくれました。他にもレストランがあってスパゲティーお願いします!というと箱や紙などをいろいろなものに見立てて、野菜をきったりよくよくいためてつくってくれました。「パパは大きいから大盛りね!」などとサービスもお客さんに合わせてたくさんしてくれたお店の人たち。その近くでねこたちがあそんでいたり、おかしやさん、おもちゃやさん、パソコンやさん、くじびきやさん、おえかきやさん、おふろやさん、おしゃれさんなどなどいろいろなお店がたくさん集まっている「げんかんまち」、このまちにはみんなの安全を守る警察のひとたちもいました。警察の人の家もあり、煙突がついていたり窓もついているおしゃれな家でした。そんなまちはたくさんたくさんのお客さんでにぎわっていました。 H18.12genkan.JPG

あおのこ(年中児)『かぜ、もり、さーかすのまち』

あおのこのまちでは、かぜのまち、もりのまち、さーかすのまちの3つのまちができました。 かぜのまちでは、「かぜのまちは雲の上にあるから風船で飛んでいくんだよ」とみんなで手をつなぎ「ふ〜ふ〜」とふくらましてとんでいき、到着すると飛ぶジェットコースターになって山を登ったり下ったり、するとジェットコースターの真ん中にお花が咲いていてそのお花になっている子の頭を押すとなんと!口からたくさんのアイスがとびだしてきちゃうんです!そのアイスをお客さんに食べさせてあげると、さ〜!また出発!今度はUFOになって大きい丸をみんなでつくり、「しゅ〜しゅ〜しゅ〜」すると、おいしいにおいのかぜがふいてきて、ぐるぐるキャンディーのかぜ〜、アメがたくさんふるかぜ〜、かぶとむしのかぜ〜、すこしななめになったバナナかぜ〜、まるくなってぶどうのかぜ〜、メロンのかぜ〜!そして氷のかぜがふいてかたまってしまい、暖かいかぜでとかしちゃうと動物たちに変身しておかしのおうちに食べにいき、そこでも動物たちがおかしをみんなにあげて、飛んできた透明おかしをお母さんやお父さんたちも一緒にたくさん食べていました。 そして、となりのさーかすのまちでは、みんなが杖に変身してピエロになれ〜と魔法をかけるとピエロになりテクテク歩いて、山・海・ケーキのさーかすの場所まで!山のさーかすは、みんなでゆ〜っくり綱渡りをして到着するとみんなが観覧車に変身、まるやななめのまるや、はーとや、ほしや、さんかくなどなどいろんな形に!そして、ロケットになって山に着くとみんなで作ったさーかすのまちのうたをうたって披露しました。そして、うみでは、わかめや、いるかや、さかなたちに変身して歌を歌いながら泳いだり、ぐるぐるジャンプや鳴き声などのダンスを!そしてケーキではみんながケーキとろうそくに変身してみんなで歌をうたいながらろうそくをつけて、まわりのみんなにろうそくを消してもらったりそして、できあがるとおかあさんやお父さんたちに食べてもらったりするお祝いさーかすをしました。 そして、もりのまちではみんないろいろな動物に変身して森であそんでいるところから天使が魔法の言葉で、パーティーのお知らせが!するとぐるぐるすべり台でみんながぐるぐるまわって集まってきました。どこでパーティーなのかと思ったら、動物たち透明の穴を掘り出して穴の中でパーティーがはじまったのです。森の仲間のさる、チーター、犬、ペンギン、カブトムシ、ライオン、天使のみんなの名前と鳴き声をいれて歌をつくろう!といってできあがった森のうたを歌いながら、みんながケーキになり動物ろうそくに変身していくダンスもあり、その後には動物たちが焼いてくれたお肉でバーべキュー!できあがるとみんなのところまでお届け!たくさん食べていいよ!と森のなかまたちは大忙しでした。           H18.12ao.JPG

きいろのこ(年長児)『ふしぎなことがおこっちゃうまち』

きいろのこのまちは、はっぱのまち、どうぶつのまち、えほんのまち、むしのまち、まじょのまちと五つのまちができました。 はっぱのまちでは、みんなが季節のくだものを食べるとそのくだものに変身しちゃうんです!春はいちご、夏はすいか、秋はぶどう、冬はりんご。くだものをきるとお客さんがたべれるんです。季節が終わるとはっぱのおうちにもどっていっちゃいます。また、はっぱのまちに遊びにいくとおうちに戻ったはっぱたちがでてきてくれます。 どうぶつのまちでは、いろいろなものに変身する不思議どうぶつ!雨が降ってくるとかたまり、雪が降ってくるとゆきだるまになり、いんせきがふってくるとろぼっとになり、火がふるとひになっちゃうんです。そして、またどうぶつに戻るには、布を形にして毛糸でぐるぐる巻いてつくったアメ、針でぬってつくったアメ、などいろんなアメがついている木のアメをなめるんです! えほんのまちでは、大きな絵本をダンボールをつなぎあわせてえのぐで絵をかいておはなしをつくりました。その絵本を「ひらけひらけえほん」でひらくとお話がはじまりました。お城があったり、うまがでてきたりどろぼうやようせいなどがでてきたりするお話をお客さんによんでくれました。魔法で「ちちんぷいぷいぷりん」でどろぼうがうまに変身して、パーティーがはじまります。とっても大きなえほんのまち、お客さんで大賑わいでした。 むしのまちでは、卵から幼虫になるときのこを食べるんです。そして、幼虫からさなぎになると木にくっつくふしぎなむしたち。成虫になったらみつをなめにいくとなんとたまごになってしまうんです。そんなふしぎ虫たちの生活を一緒に楽しみました。 まじょのまちでは、どんぐりから地図がでてきて魔女の家につくんです。するとそこで、ふしぎなくつやドレスをもらえてすてきに変身して、まじょのうたもつくりうたったりおどったりみせてくれました。くつもドレスも自分にぴったりのサイズに合わせて一人ひとりがアレンジして世界に一つしかないすてきなものを作りました。 H18.12kiiro.JPG 子どもたちの考えるおもしろいファンタジーの世界、これからも大切に過ごし一緒に楽しんでいきたいと思っています。