かがやき+1 平成29年 10月
2017年10月3日

かがやき+1では子どもたちの姿を見て保育者が感じたこと、すてだなぁと思ったこと、大切にしたい事をお伝えしていきます。

今回は、

『木材の魅力 ~トンカチってたのしい!~』です。



長谷幼稚園の園庭にはたくさんの木々があります。季節ごとに色々な花や実をつけ、子どもたちは、自然のものであそびを楽しんでいます。また、子どもたちの遊具、生活に使うテーブルやイス、棚などはすべてお父さんたちの手作りで、幼稚園のどこにいても木の温かいぬくもりを感じられます。

 

"とん!とん!とん!"いい音が聴こえてきました。

子どもたちがトンカチをしている音です。長谷幼稚園では木材を大切に使っています。

普段から木材に親しんでいる子どもたちは、自分たちのあそびのなかでも実際にそれを手にし、トンカチを使って釘を打ったり、抜いたり、また「こんなことしてあそびたい!」「こんなものみんなでつくりたい!」と思うものを形にしていったりもします。

 

あ!ごろんごろん!と大きな切り株を転がして、トンカチをやりたい子どもたちが集まってきました。木材は、幼稚園で子どもたちが手にするものの中でも特に重いものですが、そんな特性を持つからこそ、「こんなに、はこんできちゃった!」「ぱわーすごいからね!」と楽しそうにはりきる姿があります。

 

あっちではさっそく打ち始めたみたいです。最初はなかなか入らなくても、力の入れ方やタイミングのコツを掴んでくると、釘がスッと入って何ともいい気持ち!2人で1本のトンカチを使い、黙々と釘を打ち続けていた男の子たちは、切り株の表面を2人で打った釘で埋めつくした後、きらきらした笑顔で「みて!ふたりだけでこんなにやっちゃった!」「ひゃくよんこもあるんだよ!」と、たくさんたくさん数えきれないくらい打って満足したという気持ちをいっぱいに表現していました。なかなか難しいことだからこそ、自分の力が加わってそれができたときの嬉しさが、その子その子の心に残るなと感じます。また、その時の満足感は、身体にも確かに残っていて「てがつかれちゃったよ~!」「あせかいた!あつい~!」と口々にしながらも、それぞれがいい表情をしているなと思います。

 

今、子どもたちのあそびの中から、「きょうりゅうのすべりだいをつくりたい!」「そこには、かざんもある!」と空想の世界が膨らんできています。木材とトンカチを使って、子どもたちがみんなで、どんなものをつくり、あそびたいのか、私たちも「こんな風になったらおもしろそう!」と、一緒にわくわくしながら考えていきたいなと思っています。