かがやき+1 平成29年 6月
2017年6月21日

かがやき+1では子どもたちの姿を見て保育者が感じたこと、すてだなぁと思ったこと、大切にしたい事をお伝えしていきます。

今回は、

『おまつりはじまるよ!』

です。



 梅雨に入り、雨も多いこの時期ですが、晴れた日は外で、えのぐをしたり、裸足になって泥だまりに入ったり、砂山でトンネルや川を作ったりと、様々な素材で楽しんでいる子どもたちの姿があります。雨の日は、こうした素材では遊べませんが、部屋の中にある、空き箱やダンボール、布、紙などを使い、子どもたちがひらめいたものを、夢中になって作って遊んでいます。今回のかがやき+1では、部屋の中で、子どもたちが思いを出し合い、イメージを広げ、作って遊んでいく姿をお伝えします。



 ある雨の日、それぞれのクラスで集まり、保育者から「みんなでおまつりをしようよ!」と投げかけてみることにしました。それまで、空き箱で太鼓を作って遊んでいる子や、美味しい食べ物があるお店屋さんをしている子がいたり、「ちょうちんをつくりたい」「おみこしもつくりたい」という声もあり、長谷幼稚園のみんなでおまつりをしたら楽しそうだなと思い、提案してみることにしました。

さっそく子どもたちに伝えてみると、「おみこしをつくりたい!」「りんごあめやさんをしたいな」「おまつりではうちわをもって、おどったりするんだよ!」と、近隣でのお祭りも多く、身近な子どもたちは、どんどん楽しいことをひらめいていきました。その後、それぞれ作りたいものに、分かれて集まり、クラスも関係なく、色々な子と混ざりながら、相談をし、作り始めました。

Aくん(5歳児)は、「おおきくて、ほんとうにかつげるおみこしをつくりたい!」と作り始めました。ダンボールを積み重ねて、「きらきらにしよう!」と金色や黄色の紙を貼ったり、「うえには、かみさまがいるところがある」と、神様とくじゃくを乗せるところをつくったり、仲間と相談しながら、どんどん作っていきました。一日では終わらず、Aくんやはじめに作っていた子たちだけでなく、日々、色々な子が思いついたものを加えていき、とても立派なおみこしになりました。本当にかづげるようになると、「わっしょい!わっしょい!」と大きな掛け声で、幼稚園中を練り歩いて、大満足のAくんの姿がありました。

Bちゃん(5歳児)は、「わたあめをうりたいんだ」と作り始めました。新聞紙を丸めて、箱で棒を作り、たくさんわたあめが出来ると、「きかいもつくらなきゃ!」とわたあめを作る機械をダンボールを組み合わせて作っていきました。一緒に作っていたCちゃん(4歳児)とDちゃん(5歳児)も「のぞけるあなをあけなきゃ」「うえにぬのをかぶせてみよう」と思いついたことを伝え、お互いのアイディアを「いいね!」と言いながら、わくわく楽しそうに作っていました。できあがると、「おきゃくさんよんでくる!」と勢いよく3人で部屋を飛び出していきました。


 このように色々な子どもたちが、様々に思いついたことを広げていき、長谷幼稚園ならではのおまつりの遊びが広がっていきました。子どもたちの「これやりたい」と思った時の、夢中になる姿は素敵だなと改めて感じました。また、未就園の親子が遊びに来る水曜日に、おまつりをひらき、お客さんがたくさん来たときには、優しく声をかけながら楽しむ子どもたちの姿があったり、そんな楽しんでいる様子を聞きつけて、見に来て下さるおうちの方もいたり、おまつりの楽しさはどんどん膨らんでいきました。

1学期も残り、1ケ月となりました。子どもたちの「やりたい!」とひらめいたときの気持ちを大切にしながら、たくさんの楽しいことを膨らまし、過ごしていきたいです。