この「かがやき+1」では、子どもたちの姿を通して、保育者が、保育の中で感じたこと、考えていること、大切にしていることをお伝えしていきます。
今回は
です。
長谷幼稚園では小学生と交流する機会があります。来年、小学生になるきいろの子(年長児)が小学校に行って、「小学校ってどんなところ?どんなことをするの?」ということがわかるひとつの場でもあります。
いくつかの小学校との交流がある中で、「小学校ってどんなところ?」という経験だけでなく、「幼稚園はこんなことできるよ!」「また小学生の子と一緒にあそびたいな…」と小学校に行く前ののための交流という意味だけではなく、幼稚園、小学校の子一人一人のつながりをもっと深くしていってほしいなと思い、一つの小学校と一日だけでなく、数日間交流の期間をもつことにしました。
幼稚園の子が小学校へ行き、小学校の子も幼稚園に来て一緒にすごす、ときには外で遊ぼう!と源氏山で一緒に過ごす日もあります。
一年通して何日間か一緒に遊ぶ日があると、一度きりのつながりではなく、お互い「また次あそぼうね!」という気持ちで、「次は小学生の子とどんなことしてあそべるの?」「今度はいつ会えるの?」と次に会うことを楽しみにしている姿がありました。
1月、交流の最後として、二日間幼稚園で小学生と一緒にすごそう!という日がありました。二日間つながりをもって過ごしてほしいので、小学生がグループにわかれ、各クラスに来てくれることになりました。
クラスによって、小学生とあそびたいことは様々!外にトンカチで滑り台を作るクラス、お祭りをするクラス、おはなしを考えるクラス、外に空間を作って絵の具で描くクラス、部屋全体をひとつの世界にかえてしまうクラス…。どのクラスも、小学生とこんなことをしたい!という気持ちで考え、心待ちにしていました。
小学生が来る日には、来る前から「もうすぐくる?」と子どもたち。「はせようちえんにようこそ!といってあげたい!」、「ようちえんのことおしえてあげよう!」とわくわくして待っていました。小学生が着くと、はじめは少しドキドキしたものの、歌ったり、ゲームをするなかで徐々にうちとけ、「いっしょにそらのせかいをつくろう!」と話すと、皆で「つくろう!」という気持ちになっていました。
「ききゅうにのってそらにいけるのは?」「ボタンをおすといろんなけしきになるの!」「ふわふわのくもをつくって、みんなでのったりたべたりしよう!」初めはすぐにイメージを共有できなかったり、それぞれに作り出すという姿もありましたが、作っているうちにイメージがつながり少しずつ一緒に作り出すようになっていました。
二回目に来たときはすぐに一回目のときの続きを作り始め、自然に前回一緒に作っていた子とつながり、どんどん作っていく姿がありました。最後に皆で作った世界で遊ぶ中では、幼稚園の子、小学生の子関係なく、一緒に作り上げた仲間として、自然に過ごしている姿がありました。小学生との交流が終わった後も、その世界で引き続き遊んでいる幼稚園の子や「ここはしょうがくせいの○○ちゃんとつくったんだよ!」と話してくれる子などがいました。
この交流では幼稚園、小学校の交流ではなく一人一人の中にあたたかいつながりを感じた交流になったなと感じています。なによりたくさんの笑顔を感じた交流となりました。
幼稚園の子も小学校の子もこの経験でまた新たなつながりや世界を感じてくれたのではと思っています。