かがやき+1 平成19年6月
2007年7月1日

この「かがやき+1」では、子どもたちの姿を通して、保育者が、保育の中で感じたこと、考えていること、大切にしていることをお伝えしていきます。 今回は   

夢中になって・・・

です。     

 6月にはいり、長谷幼稚園では本物のトンカチとのこぎりをだすようになりました。"本物"という事は子どもにとってとても魅力的で、使えるという事がとても嬉しいのです。はじめてトンカチを手にした時の子どもは楽しみだけど、ちょっとドキドキ!という表情をしていました。  きいろ(年長)と青(年中)の子の中には今までに使った事があり、コツをつかんでいる子もいますが、それでも一人の力で打とうとすると力がかかって木が移動し、打ちにくくなってしまいます。そんな時"おさえてあげる!"と何も言われなくても木をおさえてあげる子の姿もあります。はじめてトンカチを使う子がいれば、きいろの子は「見てて、こうやってやるんだよ」と自分の打っている姿を見せてあげ、さらにトンカチの持ち方、釘のおさえ方など一つひとつ丁寧に教えてあげています。また、釘がぐらぐらして打ちにくい時には釘が安定するまでおさえてあげたり、途中まで打ってあげてやりやすいようにしてあげたりもしていました。このいように子ども同士で関わり合いながら打っていく事で、大人が教えなくとも自然とコツをつかんでいくのです。子ども達はやっていくうちに教えてあげる側、教えてもらう側という関係から、協力して一緒にトンカチを持ってとんとんと打つのが楽しいと変化していきます。子どもの夢中な姿、一緒に楽しんでいる姿は見ていると心がぽわんと温かくなります!!一本打つだけでも大変で時間がかかる子もいます。それでも自分で打てたという事が大きな喜びとなって"次もっと打ちたい!"という気持につながっていくのです。一枚の板に何本も釘を打ち「ここは○○なんだよ」とイメージを楽しむ子、木と木をつなげたいと思いつなげる子、トンカチの楽しみ方は一人ひとり違い、それぞれにトンカチパワーを発揮しているのです。  のこぎりも子どもにとってとても魅力的なものです。仲間と一緒に切る、押さえるを交代しながら切る子、自分の力で最後まで切りたい子、切れるまでに時間はかかりますが、切れると木片を大切にするほど満足感。喜びはとても大きいのです。長谷幼稚園には木と昔の酒屋さんで使われていた木箱があります。これらを使って作ると子どもが登って遊んでも平気なほど大きく、そして丈夫に作れます。今トンカチとのこぎりを使って感じた楽しさや満足感がそのうちに作りたいという思いにつながっていったらいいなと願っています!!     H19.6PLUS1.jpg