この「かがやき+1」では、子どもたちの姿を通して、保育者が、保育の中で感じたこと、考えていること、大切にしていることをお伝えしていきます。
今回は
です。
誕生日は、誰もが迎える年に一度の特別な日。
子どもたちは、一つ大きくなることを心待ちにし、その日を迎えると、喜びや嬉しさを感じていたり、昨日とは違う自分になったような、何か今までとは違う気持ちになったりしている姿があります。そのような嬉しい日をみんなでお祝いできるといいな、という思いで、月に一度、誕生日会をしています。
今年度は、四月に誕生日の子がいないクラスがあったこともあり、五月中旬に、四・五月合同で行いました。
あるクラスでは、「ケーキ!」「イチゴ!」「ローソクの火、消すの!」「ハッピーバースデーのうた、うたおう!」などなど、いろいろな子のおめでとう!という気持ちがこもったアイディアが重なり、箱などで、つくったケーキを食べて、歌ってお祝いをすることに決まりました。
相談が終わると、布の飾りや箱でつくったイチゴやローソク、「おめでとう」のチョコレートのプレートなどを作り、土台のダンボール箱(ケーキ)に飾り付けする子がいたり、大きめの紙に何人かで絵を描き、壁に貼る飾りを作る子たちがいたり、ケーキとは別に、お菓子のプレゼントを作る子がいたり、思い思いに、つくっていきました。つくっているうちにも、子どもたちのイメージは膨らみ続け、ある子は、布を背中にまとい、マントにし、お祝いのときに、それをつけるんだ!と張り切っていました。またある子は、箱をかぶって、ロボットくんになり、お祝いのときに、ケーキやプレゼントを運ぶ人になることを思いつきました。そうして、誕生日会では、たくさんのアイディアと、その子のことを思う、あたたかい気持ちがつまったお祝いをしました。
長谷幼稚園では、子どもたちと考え作る生活を大切にしています。誕生日会も子どもたちが仲間のことを思いながら、考えつくっていく1日にしたいと考えています。お祝いする子たちが、何が好きかな、どんなことをすると嬉しいかなと仲間のことを思い、考えたり、つくったり、表現したりする姿、とてもいいなと思います。仲間のお祝いを考えていると、自分の誕生日会のことも、とても楽しみにする姿があります。また、お祝いしてもらう子は、考えてくれたり、お祝いしてもらい、とても嬉しそうな姿があります。その嬉しい気持ちが、また次に仲間のお祝にどんなことをしてあげようかな、とワクワクする気持ちにつながっていくのだと思います。このような子どもたちの気持ちを大切にした誕生日会を今後も、1クラス、2クラス、全体など、お祝いの気持ちで過ごせるような形で行っていきたいと思います。