かがやき+1 平成27年 7月
2015年7月10日

『みんなの思い、天までとどけ!』



 長谷幼稚園では、毎年七夕の日を子どもたちと楽しみに待ちながら過ごしています。一年に一度しか会うことのできない織姫と彦星の話をすると、子どもたちは「ふたりでたくさんあそべるといいね!」「たなばたのひは、はれるとうれしいね。」と、空のうえにいる二人に思いを馳せていました。

 また、七夕では竹にお願いを描いた短冊をつけるのが一般的かと思いますが、長谷幼稚園の子どもたちは箱や牛乳パック、布、毛糸といった素材を使って思い思いのものをつくり、竹に結びつけています。自分が大好きな食べ物やかわいい動物、江ノ電など、それぞれつくっているものは様々です。そのなかで、織姫と彦星のことを想って作っている子どもがたくさんいました。「このおだんごたべてね。」「おりひめさまと、ひこぼしさまのりぼんだよ!」などと、つくったものに込めた思いを話している子どもたちの姿を見ていると、こちらまで胸があたたかくなります。そんな子どもたちからのメッセージを保育者がつくったものに添え、みんなで竹に結んで高く高く天まであげました。

 

「これでそらのおりひめさまとひこぼしさまにとどくね!」

 

 子どもたちのつくる姿を見ることで、つくったものを見ただけではわからない、想像の世界やそこに込められた子どもの思いをもっともっと近くに感じることができます。そんなところを知っていくと、より子どもの考える世界のおもしろさに気付きます。これからも保育者から見た、子どもたちの姿をお伝えしていきたいと思います。また、子どもたちの世界の魅力はなんといっても"イメージすること"です!今回の織姫と彦星のように、二人はどこで暮らしているのか、どんなことが好きなのか、何をして遊んでいるのかといった、お話になっていないこともどんどん想像が膨らんでいく子どもたち。そういう子どもならではの、やわらかいこころを日々の生活のなかでも大事にしていきたいなと思っています。