かがやき+1 平成26年6月
2014年6月30日

野菜を守るロボットたち



 長谷幼稚園の畑では、今、5歳児が植えたジャガイモと、各クラスごとに相談して決めた野菜(ピーマン・パプリカ・トマト・ミニトマト・ナス・キュウリ)を育てています。春に植えたジャガイモも、五月に植えた夏野菜の苗もたくさんの日差しを浴びて、ぐんぐん育ってきています。

 そんなある日、あと数日で食べられそう!というところまで大きくなったナスと、少し赤く色づいたトマトが、気付かぬうちに、何かの生き物に食べられてしまったのです。ポトっと土の上に落ちたナスとトマトを見た子どもたちは、悲しい気持ちがうまれると同時に、誰が食べてしまったのだろうということについて、話し出しました。

h26.06p1-2.JPG 

 そして、数日かけて、子どもたちは作りました。

 『ロボット』とCDをイメージした『大きな目』。どちらも、子どもの思いとアイディアが、とっても詰まっています。 ロボットは「カラスがきたら、おいはらえるように!」と手を動かせるように、二枚の段ボールの板を紐で結びました。「かおは、こわいほうがいいよね!」と、少し吊り上った目と今にもしゃべりだしそうな口を描きました。

 CDをイメージした大きな目は、ドーナツ状にくり抜いたダンボールの板を紐で結んで、ゆらゆら揺れるように考えました。カラスを追い払うためには、高くないとダメなんだよ!と、畑の近くの柱に、こだわりの高さで、その大きな目を結びつけました。ロボットは、カラスから見えるところがいいと、畑の真ん中に置きました。

 

 例年は、網で畑を囲うだけでしたが、野菜を食べられてしまったことによる子どもたちの気付きから、新たな想像が膨らみました。子どもたちが、こうしたい、こうしようよ!と考えることは、大人の想像がつかないところから始まり、とてもおもしろいな!と思います。そうして、子どもたちから生まれたアイディアと保育者が囲った網により、新たに赤くなりだしたトマトとだんだん大きくなってきているピーマンをまもなく食べられそうです。