かがやき+1 平成26年3月
2014年3月18日

この「かがやき+1」では、子どもたちの姿を通して、保育者が、保育の中で感じたこと、考えていること、大切にしていることをお伝えしていきます。 今回は   

『想像する豊かな気持ち』

です。

今年度も終わりを迎えました。長谷幼稚園で様々なことに出会い、大好きな仲間と、夢中になって遊んできました。子どもたち一人ひとりが、自分のやりたいことを、とことんやり、心と体いっぱいに楽しさや充実感を感じていたなと思います。 子どもたちは、日々、色々な素材の物を使って、イメージしたものを作ったり、イメージした世界の中に入り込み、イメージしたものに身体でなりきったり、想像を膨らませ、遊んできました。  あるクラスの子どもたちは、「めめめんたま」という絵本の中に出てくる、「めめめんたま」という目のおばけに出会いました。そのおばけは、赤いものが好きで、赤いものを食べてしまうのです。そのことがとても面白く、すぐに子どもたちが大好きなものになりました。  ある日、一人の子どもが、「やまのおばけだから、やまにいるかもよ。あいにいこうよ!」と言いました。そこで「めめめんたまにあいにいこう!」と、クラスのみんなで、幼稚園の近くにある山へ行きました。子どもたちは、山に着くと、「あそこにいるよー」「ほんとだ!」「あかいところかくして!」「こえがきこえるよー」などと、目には見えない想像の、めめめんたまの世界を共有し、イメージを広げていきました。幼稚園に戻って来てからも、「ひとりだとさみしくて、かわいそう」と、段ボールを使って、めめめんたまの仲間を作ったり、新たに、天狗のおばけ、「てんてんてんぐ」というものが生まれたり、どこまでもイメージが膨らんでいきます。  こうでなくてはいけないという事がなく、何でもありという想像の世界の中で、一人ひとりの子どもが、自由に思ったこと、想像したことを表現し、一人ひとりの子どもの思いが合わさることで、広がる豊かなイメージの世界を良いなと思います。  また、年齢を越えた、沢山の仲間と過ごす中で、仲間の考えたことを聞いたり、仲間のことを考え、想像するということも、沢山経験してきました。月に一度行う誕生会では、子どもたちで、どんなお祝いをしようか考えます。誕生日の子が、いつも遊んでいる姿を思い浮かべたり、何をしたら喜んでくれるかなと、みんなでその子に思いを馳せています。仲間のことを想う、そして想ってくれていることを感じられる日々を素敵だなと思います。  長谷幼稚園で、想像し、感じた事、ひとつひとつが、子どもたちの力や自信となっていることを感じます。また一つ大きくなる子どもたちが、これからどんな楽しいことを想像し、広げていくのか楽しみです。 p120133.jpg