かがやき+1  平成24年9月
2012年9月24日

この「かがやき+1」では、子どもたちの姿を通して、保育者が、保育の中で感じたこと、考えていること、大切にしていることをお伝えしていきます。 今回は   

『一緒にいて生まれる気持ち』

です。

 赤の子(年少児)のAちゃんは、きいろの子(年長児)のBちゃんが大好きです。Aちゃんが入園した頃から、にこにこと話しかけて、優しく気にかけてくれるBちゃんは、一緒にいるとほっとして、楽しい気持ちになる存在です。  1学期は、Bちゃんから「一緒に外で遊ぼう」と誘われたり、B ちゃんが箱で作っているのを傍で見ながら、「こんなの作っているんだ」と感じたりしていたAちゃん。2学期が始まると、Bちゃんがノコギリをしているのを見て「Aもやってみたい!」と、初めて経験するノコギリに興味を持っていく姿や、Bちゃんが絵の具を塗っているのを見て、「Aもえのぐする」と、自分から絵の具を手に取り、楽しんでいく姿が見られています。  身近な仲間、大好きな友達が、楽しんでいることやその気持ちが伝わって、「面白そう!私もやってみたい」と、一緒にいる子も楽しさを感じていく姿が素敵だなと感じます。  赤の子のC君は、2学期の始まりに、朝お母さんと離れた事が淋しくて泣いていた日がありました。すると、近くで遊んでいた赤の子のD君がやってきて、「お母さんお迎え来るよ。C君も一緒に、箱で作ろう」と、C君のお道具箱と空き箱を一つ持ってきて、渡しました。  D君の隣に座って、初めは涙をすすっていたC君ですが、「紫のクレヨンで、ぐるぐるってしよう〜」、「のりも使いたい」と、楽しそうに作っているD君と一緒にいるうちに、「Cは、箱2つ使いたい!ピンクにぬるんだ」と、楽しい気持ちになっていきました。  悲しい時や淋しい時、自分のことを気にかけてくれる仲間と過ごすうちに、気持ちが和らいでいったり、楽しさが生まれたりもしていく子どもたち。  仲間と一緒に過ごす中で、子どもたちの中に生まれる気持ち、心が動く瞬間、その一つひとつが大切なものだと感じます。 12-09-22_001.jpg