この「かがやき+1」では、子どもたちの姿を通して、保育者が、保育の中で感じたこと、考えていること、大切にしていることをお伝えしていきます。
今回は
です。
梅雨に入り、雨も多いこの時期ですが、気温が上がり、晴れた日は外で様々な素材で楽しんでいる子どもたちの姿があります。
砂山の上に大きな大きな穴をみんなで掘って、温泉にしよう!と、手で、シャベルでどんどん掘っていく子どもたち。そこにみんなで今度は井戸から水をくんで流そう!と大はりきり。大きな桶にたくさんの水をため、みんなで力を合わせて運びます。
「わーっしょい!わーっしょい!」と運んでいると気づけば周りにたくさんの子が集まってきて一緒に運んだり、そばでニコニコ見ていたりします。「温泉にはいる!」と裸足になって入っている子の表情は本当に気持ち良さそうで、体全体で砂や水の感触を味わっているなと感じます。
長谷幼稚園には、どろばたけというところもあり、ドロパンツに着替え、全身でどろであそべます。どろは砂と水がまざった感触とはまた違った感触で足や手で触るとむにゅっ。なんともいえない気持ちよさ!一度入るとどんどん楽しい気持ちになり、中には全身、髪までどろがついて「全身チョコレート〜」という姿もあります。
べとべとのりという小麦粉を熱してのり状にしたものは、両手を思い切り動かして触ってみると、いつまでも触っていたくなるような不思議な感触で言葉はないけれどずっとずっと手を動かしている、そんな子どもの姿があります。
このように、様々な素材を様々なきっかけの中で触れ、遊んでいる子どもたち。中には汚れることが嫌だったり、不思議な見た目と感触にすぐには遊び始めず、見てたりする子もいますが、友達と触れるなかで少しずつ楽しくなったり、指一本だけ触ってみたところから、手のひらで、全身で!とその素材の感触をじっくり楽しむ姿になっています。
こうした素材で楽しむなかで気持ちをほぐし、様々な面で気持ちをすっと表現したり、またやりたい!そんな気持ちへとつながっていければと思います。
雨の日はこうした素材ではあそべませんが、雨の日も部屋の中で、皆で何をして遊ぼうか相談し、「おみせ!」「乗り物乗っていこう!」などと思いを出しあって、その世界で作ったり、なりきったりしながら遊んでいます。
ある日は音楽会やりたーい!と箱を手に持ち集まってきた子どもたち。箱を叩けばタイコに、毛糸の弦をはればギターに・・・とそれぞれ作った楽器を持ち、歌って踊って「次は○○うたおう!」と楽しさがどんどん拡がっています。
隣のクラスではお店屋ができていたり、その行き来の中で更にあそびやつながりが膨らんでいく姿もあります。
今の季節ならではあそびを思い切り楽しんでほしいなと思っています。