かがやき+1 平成19年7月
2007年7月29日

この「かがやき+1」では、子どもたちの姿を通して、保育者が、保育の中で感じたこと、考えていること、大切にしていることをお伝えしていきます。 今回は   

『きょうも、おうちやろう!』

です。

 子どもたちは、幼稚園の中でおもしろそう、楽しそうと自分のしたい遊びを見つけすごしています。そして、遊びの中で、こうしよう!ああしよう!と思ったこと、考えたことを自然と拡げています。  ある部屋では、数人の子どもたちが、いすをまるく並べて囲いをつくり、「ここ、おうちね。」「私、お母さんになる。」「じゃあ、僕、お父さん。」「ねこ。」とそれぞれなりきり、おうちのイメージを拡げ遊んでいました。  おうちの中では、ねこになっている子が、「にゃあ、にゃあ」と鳴いていたり、お母さんになっている子が、「ごはんよ。」と廃材の箱(子どもたちは、部屋に置いてある廃材の箱を「これはパンね。」「お菓子ってことね。」と見立てて遊びます。)を持ってきます。お姉ちゃんになっている子が、「今日は、学校行ってくるね。」と出掛けたり、お父さんになっている子が、「会社がお休みで、おみやげにお菓子買って来たよ。」と帰って来たりします。  自分がなりきっている人のイメージが、それぞれの子どもの中で膨らんでいき、おもしろいのです。  また、「夜になったから、寝よう。」「朝になったよ。リリリーン(目覚ましの音)」とみんなで寝たり、起きたりするのが楽しい子どもたち。そして、「今日は、ねこの誕生日ってことね。」とある子が言うと、「じゃあ、お祝いしよう。」となります。廃材の箱をケーキに見立て、その周りに集まり、『ハッピーバースディのうた』を歌い、ケーキを切って食べお祝いをしていきます。  遊びの中で、子ども同士イメージを共有しながら楽しみ、そこでいろいろな子のイメージが重なって世界が拡がる、そんな姿いいなと思いました。  このおうちの遊びには、おもしろそう!と思った子が自然と入ってきます。クラスや年齢に関係なく集まった仲間で遊びが拡がっていくのです。このように、子ども同士いろいろな子に出会い、共に遊びすごす中で、いろいろな子を知り、受け入れる気持ちが自然と育っていくと思います。  そして、他の日。「今日も、おうちやろう!」と子どもたちから遊ぶ姿もあり、楽しかったから今日も、という子どもの気持ちを大切にしたいと思いました。これからも、自分が、これ!と思う遊びを見つけ、夢中になって遊ぶ姿が拡がっていくことを願っています。                H19.7PLUS1.jpg