かがやき+1 平成25年8月
2013年8月3日

この「かがやき+1」では、子どもたちの姿を通して、保育者が、保育の中で感じたこと、考えていること、大切にしていることをお伝えしていきます。 今回は   

『仲間を想う気持ち〜長谷幼稚園の誕生会〜』

です。

長谷幼稚園では、月ごとに、誕生日の仲間をお祝いする、誕生会をしています。誕生会では、誕生日を迎えた仲間を、どのようにお祝いしようかと、子どもたちみんなで相談して考えます。誕生日の子が好きなことや、楽しんでいることなどを思い、空き箱や段ボールで作ったり、イメージを広げて身体を動かしてなりきったり、その時々で様々なお祝いになります。また、誕生会当日は幼稚園の仲間だけでなく、おうちの方も一緒に過ごしていただいています。 今年度に入ってから、4回目の誕生会。7月生まれの仲間を思い、クラスごとに、「○○くんは電車が好きだから、電車に乗せてあげたい!」「お菓子の国でお祝いしよう!」など、様々なアイデアが子どもたちから出てきました。あるクラスでは、お弁当(本物ではありません)をみんなで作って、食べるというお祝いをすることになりました。 そのクラスではAちゃん(5歳児)とBちゃん(4歳児)、二人の誕生日のお祝いでした。しかしお祝いを考える日、Bちゃんはお休みでした。するとCくん(4歳児)は、その場にはいないBちゃんのことを思い、「Bちゃんはお弁当食べ終わるの一番だよね!」と言いました。すると子どもたちは、「そうだね!お弁当好きだよね!」「じゃあみんなでお弁当つくろうよ!」「おにぎりとかにみんなでなっちゃうってことは?」「はこでもつくりたいな」とアイデアや思いが次々と出てきました。相談した後、それぞれの子が思い思いにお弁当を作る中でも、「Aちゃんはなにがすき?」と聞いたり、「Bちゃんはなにがすきかな?」「よくハンバーグはいってるよね?」などと考えていたり、仲間がどのようにしたら、喜んでくれるかなと、仲間を思って過ごす子どもたちの姿がありました。 このように、お祝いを考えることを通して、子どもたちが、仲間のことを想い合い、仲間の存在がより身近で、大切なものになっていくと良いなと思います。そして、自分のことを思ってくれる仲間の存在を感じ、自分のことも大切な存在だと感じられると良いなと願っています。 子どもたちならではの表現や思いの詰まったお祝いは、子どもたちの暖かい気持ちいっぱいで、とても素敵だなと思います。どの子にとっても一年に一度の誕生日はとても大切な日です。大切な日だからこそ、子どもたちみんなで、その子のことを思い、その子にとっても、みんなにとっても嬉しい、楽しい時間になると良いなと願っています。 purasuwann1.jpg