かがやき+1 平成25年5月
2013年5月8日

この「かがやき+1」では、子どもたちの姿を通して、保育者が、保育の中で感じたこと、考えていること、大切にしていることをお伝えしていきます。 今回は   

『くるみちゃん』

です。

 「長谷幼稚園は森の中〜♪」園歌の中にも出てくるように、長谷幼稚園には、たくさんの木があり、草や花が生い茂り、砂や土が園庭いっぱいに広がっています。そして、子どもたちは、この自然の中で色々な楽しさを感じて過ごしています。  お天気の良い春の日、年中児の女の子が、くるみに似た小さな木の実を見つけて、「くるみちゃん」と呼んで遊んでいました。「くるみのなかからうまれた、くるみちゃんだよー」と、手に持って、園庭の色々な所に連れて行ったり、「はっぱのおふとんを、かけてあげるの」と、落ちている葉っぱをかけて寝かせてあげたり。  周りにいる子たちも、「それ、なに?」、「くるみちゃん、かわいいね〜」と、興味を持って寄ってきていました。  「くるみちゃんのかぞくが、ようちえんのなかに、たくさんいるんだよ」と、その女の子が言うと、「ぼくもさがしてくる!」、「これは、くるみのおとうさんだよ」と、他の子たちも、楽しさやイメージを一緒に感じて遊んでいました。  それから数日間、その女の子は、靴下の中(=くるみちゃんのおうち)に入れて、毎日幼稚園に連れてきていました。  一つの小さな木の実から、子どもの想像の世界が広がり、たくさんある木の実の中で、その子が見つけた「くるみちゃん」は、その子にとって大事な宝物となっていました。  他にも、遊んでいる中で、お気に入りの葉っぱを見つけて「これ、でんしゃのきっぷなんだ!」と、切符にして遊び、大切にポケットに入れて持ち帰っている子や、「いま、ダンゴムシのあかちゃんのおうちを、つくっているんだ」と、外で使うおもちゃのお鍋に、葉っぱや砂を入れて、ちょこちょこ動くダンゴ虫をキラキラした目で眺めている子もいました。    この様に、子どもたちが自然と出会い、遊びながら、その面白さを感じたり、子どもならではの世界を広げたりしていく姿を、大切にしていきたいです。 HP.jpg