この「かがやき+1」では、子どもたちの姿を通して、保育者が、保育の中で感じたこと、考えていること、大切にしていることをお伝えしていきます。
今回は
です。
長谷幼稚園では子どもたちの「こうしてみたい!」「こんなことやってみたい!」というわくわくした気持ちを大切に過ごしています。
新しい生活がスタートした1学期も終わりの方となると、一人一人が少しずつ幼稚園が安心して遊べる場になってきました。そんな時、こどもたちの「こんなものあったらいいな」という気持ちがいろいろなところでふくらんでいます。
雨が続く日々…もうすぐ海にさんぽに行く日!と楽しみにしていたあかの子(年少児)がてるてる坊主を作ろう!と作ってかざったり、おうちごっこで料理を作るからエプロンをしよう!と布を巻いてお母さんに!!あるきいろの子(年長児)はクラスに手紙を入れるポストがあるといいね!(手紙当番できいろの子が今日の手紙をクラスに届けます)ということになり、どうやったらずっと使えるくらい頑丈になるかな?と友だちと考えながら工夫し作っていました。
長谷幼稚園には既成のおもちゃはありません。箱や毛糸などを使って自分が遊びたいもの、使いたいものを子どもたち自身で考え作っていきます。
1学期後半になるととんかち、のこぎりを出しました。ただ打つことが楽しい子や木をつなぎあわせて、ひこうき!とり!とイメージをふくらませて作っている子の姿もあります。
今までの幼稚園生活がでとんかちを打つ楽しさ、作ることの楽しさ、みんなで過ごすことの楽しさを感じているきいろの子みんなで「こんなところあったらいいな」というところを考え、作ろう!ということになりました。
「お家!」「昔ながらの葉っぱの屋根にしたい!」「1階はリビングで…」いろいろな思いが出てきて、話せば話すほどイメージはふくらんでくるようです。
「ドアはどんなドアにしようか?」イメージはできても実際作ってみると打ちづらかったり、なかなか思う通りにいかないこともあるようでした。しかし、みんなで考えた「こんなところ作りたい!」「こんなもの作っちゃおう!」そんな一人一人の思いの中で、1階はリビング、2階はキッチン、3階にはおふろ、そして屋根には大きな布にたくさんのてづくりの葉っぱがつきました。
そんなみんなで思いをもって作った『おうち』。作った!という嬉しい気持ちから「ここでお弁当食べたい!」「あかあおの子招待したい!」など、自分たちで作ったその場所を大切に思う気持ちやここで過ごしたい!という気持ちもでてきました。
1学期の最後の日、そんな『おうち』できいろの子はお泊まりをしました。自分たちの作ったおうちでみんなで過ごした2日間はとても嬉しく、キラキラしたかけがえのない日になったのではと思います。
「こんなものあったらいいな」そんな気持ちから自由な発想でいろいろなものを作っていく子どもたち。そんな気持ちや姿がとてもいいなと感じています。
箱や木など何にでもなれる素材、そんな素材に触れ、作っていくなかで自由にイメージをふくらませている子どもたちです。