この「かがやき+1」では、子どもたちの姿を通して、保育者が、保育の中で感じたこと、考えていること、大切にしていることをお伝えしていきます。
今回は
です。
今年度も、3月17日に、37名のきいろの子(年長児)が、長谷幼稚園を卒園しました。きいろの子たちが、「さようなら、だけじゃ寂しいから」と名付けた、『はせようちえん さようなら またあおうね』の日は、長谷幼稚園のすべての人たちの思いがこもった、温かい一日となりました。
卒園が近づいてきたある日、きいろの子たちで、卒園の時をどんなところで迎えたいか(会場は、園舎の中と決まっているのですが)と相談していると、「山がいい!」「幼稚園の中にある幼稚園がいいなぁ」というアイディアが出てきたので、会場となる部屋に、大きくそびえる『山』と、その前に建つ『幼稚園』をつくることになりました。
相談を深めるうちに、『山』は、保護者の方が持ち寄って下さった牛乳パックをレンガのように積み上げて糊付けしてつくることに、『幼稚園』は、きいろの子たちが大好きな、トンカチを使って、木材でつくることになりました。
自分たちでつくった『幼稚園』の上で、園長から卒園証書をもらおう、と、きいろの子たちは大張り切りです。自分たちが乗っても壊れないように、木材に釘を打ちつけて丈夫につくりました。出来上がると、早速上り、卒園証書を受け取る格好をしてみて、にっこり。前年度のきいろの子の卒園の時を見ているので、憧れの卒園証書の授与だったのです。
『山』は、つくり始めたものの、牛乳パックをレンガのように積み上げる、というイメージを実現させるのは、思いのほか難しく、崩れてしまった山を前に、何度もきいろの子たちで相談しました。「みんなでバラバラにくっつけないで、1つの方法に決めて、やってみよう」と、気持ちを合わせて糊付けし、400個以上の牛乳パックを使い、飾りの布も貼ってできた『カラフル山』は、高さが2メートル以上の大きなものとなりました。糊が乾いてみんなで『カラフル山』を立たせた時には、大きな歓声が上がり、「乾杯しようよ!」と言う一人の声で、みんなでその場で、ジュースを持って(いるつもりになって)、「からふるやま、できたー!かんぱ〜い!!」と盛り上がりました(カラフル山を作っている様子の一部が、3月3日の
はせっこアルバムに載っているので、どうぞご覧ください)。
また、長谷幼稚園は、異年齢のクラスが基本なので、花、鳥、風、星、月の、どのクラスにも、卒園するきいろの子がいます。きいろの子と、桃の子(満3歳児)、赤の子(年少児)、青の子(年中児)とで、1年間で楽しかったことを思い返しながら、それをきっかけにして、新たなイメージを膨らませて、お話もつくりました(2月19日の
はせっこアルバムに、お話をつくっている様子が載っています)。
『はせようちえん さようなら またあおうね』は、きいろの子たちがつくった、『カラフル山』と『幼稚園』、さらに子どもたちがえがいた絵の飾りも加わった会場で行われました。きいろの子たちは、園長から卒園証書を受け取り、それぞれのクラスでつくったお話をみんなで楽しみ、歌もうたい、最後は"ポテトコーラス"(保護者の方のコーラスサークルで、メンバーには、お母さんだけでなく、お父さん、OB、OGの保護者の方もいます。)の方々の素敵な歌声と、卒園生、在園生の保護者の方々、共に過ごしてきた仲間たちの温かい拍手に見送られ、長谷幼稚園を卒園していきました。
この、卒園の日を、今まで、様々なことを感じ、考え、つくってきた子どもたちと、保護者の方と、私たち保育者という、長谷幼稚園のみんなで、「ありがとう、たのしかったね」という気持ちで過ごすことができ、とてもよかったと思います。長谷幼稚園のみんなの思いがギュッとつまった、温かい時間でした。
当日の様子も、
はせっこアルバムに載っていますので、是非ご覧下さい!
4月には、小学生になるきいろの子たち。
卒園、おめでとう!また、あおうね!