長谷の生活
2007年11月29日

この「かがやき+1」では、子どもたちの姿を通して、保育者が、保育の中で感じたこと、考えていること、大切にしていることをお伝えしていきます。 今回は   

『長谷の生活』

です。

長谷幼稚園では、異年齢の仲間との生活を大切にしています。そのため、3・4・5歳児が一緒の異年齢クラスを基本としています。どの年齢の子どもも一緒に生活しているのが自然だと考え、いろいろなペースの子がいて、お互いを知り、その中で自分と合う子を見つけ、過ごしながら、だんだんと様々な子ども同士のかかわりやつながりが拡がっていくといいなと願っています。 泣いている子がいると、「お母さんがいいんだよね。」とお花を摘んできてあげたり、ハンカチをかしてあげたりする姿がありました。困っている子に優しくしたり、これまで自分がしてもらったことを次に同じような状況のときに、同じようにしてあげたり、自然とやってあげようと思える気持ちが育っているのを感じました。また、廃材を使ってつくったりしているのを見て、自分もつくりたい!という気持ちになったり、こんな風につくるんだ!と、同じようにやってみたり、ほかの子がつくっているのを見て、いろいろなことを吸収しているのを感じます。 異年齢のクラスで一学期ちょっと過ごし、それぞれにとって幼稚園が安心の場となり、自分のしたいことを見つけ、思いを出しながら、遊んだり、つくったりしていく中で、少しずつ自信をつけてきました。ここで、異年齢のクラスから同年齢のクラスで生活することで、新たな友だちとのつながりや遊びのひろがりがあるといいなと願っています。 赤の子(年少児)は、幼稚園が自分の場になってきた今、生活面でのいろいろなことを自分たちで、やっていってほしいと思います。はじめは、時間がかかるとは思いますが、自分たちでやっていくことを見守っていきたいです。そして、自分たちでできたことが自信につながっていくといいなと思います。また、空想の世界で遊ぶのが好きな子どもたち。その世界に入り、なりきったり、目に見えないもので遊ぶ楽しさがあります。赤の子だけだからこそ、どこまでもひろがるイメージの世界、楽しんでほしいです。 青の子(年中児)は、憧れていた黄色の子(年長児)たちがしていた当番など(畑当番やお茶当番、手紙当番など)を含め、自分たちのことを自分たちでできることを嬉しく思い、それも自信につながっていくのだと思います。友だちとアイディアを出し合い、一緒に遊んだり、つくっていく楽しさを味わってほしいと願っています。 黄色の子は、これまでの生活で少しずつ自信をつけてきました。こんなことしたい!こんなのつくりたい!というのを形にする力もつけてきています。自分のアイディアだけでなく、友だちとつくっていく世界、友だちのアイディアと重ね合わせてより世界がひろがっていくといいなと思います。 こうして、それぞれの年齢の子が集まるからこその遊びのひろがりやアイディアのひろがり、生活の流れを大切にしていきたいと思っています。とはいえ、長谷幼稚園全体で生活しているので、お互いがまったく別の日々になってしまわず、それぞれのやっていることも知りながら、関わりながら過ごしていけるといいなと思っています。 そうした二学期の生活を終え一段と自信をつけて、三学期、異年齢のクラスに戻り、お互いに思いを出しながら、クラスの仲間と楽しい生活をつくっていってほしいと願っています。異年齢の仲間との生活も同年齢の仲間との生活もどちらも大切にしていて、子ども同士のたくさんのかかわりとつながりの中で様々なことを感じ、考えながら育っていってほしいと思っています。 img011.jpg